無意識な部分とは、意識的に制御できないからだの機能のことで、呼吸や循環、覚醒、感覚、反射運動、嚥下などがこれに当てはまります。
①人は無意識に呼吸をし、心臓を動かしています。これを循環機能と呼びます。
②無意識に眠くなったり、目を覚ましたりします。これを覚醒機能といいます。
③頬をつねられると痛いですが、それを意識的に調節することはできません。これを感覚機能といいます。
④熱いものに手を触れると無意識に手を離してしまいますが、これを反射運動といいます。
⑤食事をすると、無意識にそれを飲み込みます。これを嚥下機能といいます。
では無意識の部分はどのようにしたら整えることができるのでしょうか?
それには順番があります。
まず、より基本的な機能から鍛えます。すなわち
①呼吸・循環から整え、
②次に覚醒機能を上げ(目を覚ますようにし)、
③感覚機能、④運動(反射)機能である姿勢・運動を整えます。
⑤そのうえで、病院では摂食・嚥下ができるかを診断してもらいます。
具体的には、
①最初はベットで寝ている状態から、
②目を覚ましていられるようになり、
③そのうち寝返りができるようになり、
④そしてよりかからずに座っていられるようになるという順番です。
日中ほとんどウトウトしている人に体力をつけさせようと思っても無理なのだといいます。 リハビリは段階的に進めなければなりません。
からだのリハビリのポイントは、無意識の部分を整え、基礎体力という人が生きていくうえで基本となる身体的耐久力をつけることなのです。
何かしら継続すること、学習や運動や芸術、趣味などを継続することは、生活につながりを持たせ、脳が回復する手掛かりになります。
ツボを習慣にすると、脳に刺激を与える意味でとっても良い位置を占めるのです。