効能
合谷(ごうこく)は、万能のツボといわれています。
ホルモンバランスを整え、押し揉んでいるうちに気持ちも落ち着き平常心に戻れます。
また、集中力散漫の予防になります。
全身にあるツボのうち、脳に刺激が伝わりやすいと言われているツボでもあります。
「合谷」を刺激するとエンドルフィンという物質が分泌され「脳が感じていた痛み」がマヒしたようになります。
歯痛の時に「合谷」を押すと和らぐというのは、この物質のお陰です。
具体的な効能ですが、「合谷」は効能を挙げていけばキリがないとされています。
- 歯痛
- 高血圧
- 生理痛
- 頭部の疾患 ; 頭痛、蓄膿症、花粉症、難聴、耳鳴り
- 口のただれ、腫れもの、にきび、吹き出もの、アトピー
- 首や肩の不調 ; 肩こり、のどの痛み、いびき、かぜ、五十肩、寝違え
- 精神的な症状 ; 神経過敏、精神不安、入眠困難、めまい、物忘れ、無気力、気付け
- 腎臓の疲れ
- 大腸 ; 大腸の調子がよくなり、便秘や下痢
- 目 ; 近視などの「屈折異常」と、眼病全般
ツボの押し方
人差し指と親指の骨が合流するところから、やや人差し指よりにあります。
このあたりに、さわってわかる”くぼみ”があります。
親指で押したとき、ジーンとくる箇所があったら、そこが合谷です。
合谷の指圧には、力の強い親指を使います。ジワーッと押してもいいですし、まわすように「捻転(ねんてん)」してもいいでしょう。
合谷のつぼは、骨の下深くに神経が走っています。
そのため力をこめないと、刺激が伝わりづらいかもしれません。
くぼみから離れた「肉」を押しても、効果はうすくなります。
反対に、骨の上を指圧しても、骨の下の神経には、刺激はとどきません。
骨のすぐ下に走っている神経に、刺激をあたえる必要があります。
そのためには親指を、骨の”真下に”もぐりこませるつもりで指圧します。
こうしたときに、はじめて骨の下にある神経に刺激がつたわっていくのです。人によっては、かなり力がいるかもしれません。
力を入れて強く押しすぎない様にして下さい。
「痛いけど気持ちいい」程度で十分です。
妊娠初期の方や、正期産内前の方は、合谷のツボ押しは、避けてください。
中国では、手術のときの「針麻酔」に、合谷のツボが使われています。
合谷に針をさし、微弱な電流をとおすのです。こうすると痛みがやわらぐため、麻酔代わりになるわけです。
合谷の、そのほかの押し方
注意点としては、ツボを押されているほうの手は、軽く指をまげて力を抜くということ。
力を入れていると、合谷あたりの筋肉が張ってしまいます。
そうなると、合谷のツボがかくれてしまうからです。
手のツボにかぎったことではありませんが、痛すぎると逆効果があります。
反対に痛みがまったくないと、効果が小さくなります。
大事なことは、「気持ちのよい刺激」を感じることです。